徐々に秋めいて、絶好の車中泊日和な毎日。
紅葉を求め、標高の高い場所へ行く機会も多くなってくるかと思います。
登りはパワー不足でいっぱいいっぱい(汗)
下りはグングンスピードUPで冷や冷やした経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか?
坂を下る時は、エンジンブレーキを活用してフットブレーキに足を乗せたままでの運転はしない!と言われると思いますが、なぜか??を説明したいと思います。
ブレーキが走行時効かなくなる!現象の代表的なものが2つあります。
・フェード現象&べーパーロック現象
まずは、フェード現象です。簡単に言うと、車は油圧を利用してブレーキパッドに制動力を与えブレーキパッドをローターに押し付けて、摩擦の力で止まろうとします。しかしそこに摩擦熱が発生して、許容を超えるとブレーキパッドとローターの間にガス膜が発生し摩擦力が低下する現象のことをフェード現象と言います。下り坂でブレーキに足を乗せたまま(踏んだまま)で走ると起こる現象です。
続いては、べーパーロック現象です。坂道を下るときなどフットブレーキを使いすぎると、上記で説明した摩擦熱がブレーキフルード(ブレーキオイル)に伝わって、ブレーキフルードが沸騰し、気泡が発生します。気泡が発生すると、ブレーキペダルによって発生した油圧がブレーキフルードに伝わらず、ブレーキが効かなくなってしまう現象です。この現象を防ぐには、定期的なブレーキフルード(ブレーキオイル)の交換が必要です。よく車検の時に交換しますか?って聞かれるヤツです。結構変えてない人も多い部分なのですが、個人的には、最低車検時には変えてほしいオイルでございます。このオイルは吸湿性が高く水分を吸ってしまいます。そうすると沸点が低くなりべーパーロック現象を起こしやすくなる為に交換するというのが交換を進める理由です。
しかしながら、坂道ではフットブレーキを必要最低限にって言われても、なかなか怖いですし慣れないですよね。
そこで、対策についてのお話です。
(ただ、今回はハイエースを主体としていますのでよろしくお願いいたします。)
(以下の話には、個人の意見が多く含まれています)
ハイエースって言うても商用車で働く車なんですよね。 BMWやメルセデスと違ってブレーキに高性能は求めてないでしょう?
働く車は基本、耐久性を求めるでしょうから、スポーツ&ワインディング性能なんて考えてはほぼいないでしょう・・・
しかし、キャンピングカーは峠を越えたり、山岳地帯を走破するなんてことも多く、かつ、荷物も満載なんてざらです。
実際、ブレーキから煙が!なんてご相談が多くあります。『家の車は大丈夫なんだけど・・・』っていう言葉を聞きますが、車種を聞いてみるとレクサスにBMW・・・みたいな・・・
車にもそれぞれカテゴリーがありますからね。
さぁ!少しそれてしまいましたが、ブレーキを安心して使うには何をしたらいいのか?です。
ブレーキ部品を超簡単に分類すると、①ブレーキフルード ②ブレーキホース ➂ブレーキパッド ④ローター の4種類で構成されています。
早い話、この4点を交換すれば良いです(笑)ちょっと乱暴なので、どんなものに交換すれば良いか?です。
① ブレーキフルードにはDOT3 DOT4といったように、種類があります。沸点温度の違いです。DOT4の方が温度が高いので、べーパーロック現象を防ぎやすいと言えるでしょう。私は長年ワコーズDOT4を使用しています。2年以上経過すると乗っても乗らなくても吸湿してこの温度が下がるので注意が必要です。
② ブレーキホースは基本的にゴム製です。ゴムは伸び縮みしますので、圧力がかかると伸びます。よって油圧がかかると伸びるので、ブレーキパッドに効果的に圧力を伝えたい場合はステンメッシュのブレーキホースに交換するといいです。スチール製もありますが錆のリスクを考えるとステンメッシュの製品をおすすめします。交換するとブレーキの初期の効きが良くなりブレーキ踏みっぱなしのリスクも回避できるのではないでしょうか?
➂ ブレーキパッドには耐久性・耐フェード性・耐熱温度などがあります。耐熱温度が高い商品を選ぶといいのですが、レース使用のブレーキパッドは低い温度0度帯を犠牲にして高温に対応しているので、街乗りでブレーキに効きが著しく悪いです。よって高ければいいというものでもなく、商品選択は重要です。0℃~450℃位の商品を選ぶといいかと思います。最近ではブレーキダストが出にくいものなどもあります。当然、純正ブレーキパッドに比べると寿命は格段に落ちますので、ここは割り切っていただく事になります。フロントのブレーキパッドを交換するだけでもかなりの効果がありますが、リアブレーキはドラムブレーキの為、社外品が出ているかどうかの確認は必要です。私の知る限りだとプロジェクトミューというブレーキメーカーは前後交換対応しています。かく言う私もこちらのメーカーのスペックBという商品を愛用していました。
④ ローターとはホイールの裏に見える銀ギラ銀の丸いやつです(笑)。スポーツカーなどでは、スリット入りと言ってローターに溝が掘ってあるものなどありますが、これも実は、ブレーキパッドの摩擦に耐えている部品なので、場合によっては反りが出たりしますので、定期的な交換が必要な部品です。BMWやメルセデスなど欧州車はブレーキパッドとローターはSETで交換することが当たり前となっています。
このように、ハイエースだと様々なメーカーからスポーツカー並みに社外製品が出てますので心強いですね。個人的にはフロントブレーキパッドとブレーキオイルの定期的交換で安心感が大分と増すかと思います。ブレーキ部品って減ったら変える的なイメージが強い部分ですが、キャンピングカーの場合は石橋を叩いて渡るイメージでの交換も効果的ですよ♪
車検のタイミングなどでご検討はいかがでしょうか?
キャンピングカーランドから安全のためのおしらせでした。